オンライン雑談により、新たな繋がりを作る機会を意識的に取り戻したお話

2021 年の頭から、オンライン雑談1を積極的に行っている。 背景 子供が産まれ、フルリモートでなければ育児に打ち込むことができなかったので、フルリモート体制には本当に感謝している。 だが、副作用として、フルリモート体制になってから、社外・社内ともに関係性が希薄になりがちだったのでなんとかしたいなと思っていた。 以前は勉強会や学会などで新しい人と知り合うことができていたが、フルリモートになってからは無意識に獲得できていた新しい繋がりが発生する機会が消失した。 そのため、COVID-19 の影響でオフラインでの勉強会開催は出来ない時期だったが、フルリモートでも新しい交流の場を作れないかと試行錯誤していた。 Human-in-the-Loop を題材にした機械学習の勉強会を開催したでも触れたが、オンラインでのバーチャル懇親会は、リアルの懇親会の場を代替できるものではなかった。(それはそう) 自分は 1:1 の話を求めているのがこの体験で言語化出来た。(多くても 4 人くらいまでならオンラインでも許容範囲内だが、実現は難しい) で、意識的に新しい繋がりに遭遇するために始めたのがオンライン雑談だ。 オンライン雑談爆誕 オンライン雑談なら、子供の寝かしつけが終わった後にベッドを抜け出して喋れる。なによりも家でなにかあっても対応できるのは非常に大きな利点だ。 基本的に夜に外に出かけるということは、妻に負担を押し付けると同義なので可能な限りは避けたい。 募集方法は基本的に Twitter で行っている。初期は、いいねしてくれていた、前から気になってはいたが直接話したことのない相互フォローの方に DM で調整していた。 最近は募集ツイートしても反応がそもそも皆無なので、自分から話してみたい方に Twitter の DM や連絡先のメールアドレスに突然話を持ちかけて、オンライン雑談をしている。 オンライン雑談の予定調整には Calendly を利用していて、ログを見てみると、この 2 年 3 ヶ月で 60 回分のログが残っていた。 単純に計算すると毎月 2-3 回程度オンライン雑談をやっていることになる。 最近は募集しても相手が釣れなくなっているので、毎月 1-2 回程度になっているが、それでも楽しい。 このオンライン雑談のおかげで両手では数え切れないくらいの人数と新しく知り合えたし、旧友とも話すことができたので、本当によかった。 このリモートワークが認知され始めた時代だからこそ、ビデオチャットのお誘いも気軽にできるなと思っている。 個人的に COVID-19 以前だと、自分は今の気軽さでビデオチャットしませんかと誘いにくかった気がする。 どちらかというとビデオチャットするなら飯食いに行きますか?になりがち問題。(でも気軽に調整できる場所にも住んでいない場合は難しいねと終わっちゃうんだよな) オンライン雑談は、そもそも SNS の相互フォローやブログの読者などで相手のことが気になっているけど、今までリアルで話す機会がなかったり、結局予定調整が難しい場合の落とし所としてはかなり良いなと思っていて、これからも続けていきたい。 意識の変化 この「無意識ではなく、意識的に関係性を作りに自主的に動く」考えは、オンライン雑談を通じて言語化できた考えなんだけど、既存の友人とも意識的に交流をすることにつながって、結果的にすごく良かった。 隔週でオフィスに出社することがあるんですが、そのときに意識的に同僚との雑談の場を必ず設けたり、妻に育児を任せられる日を選んで出社しているので、夜ご飯を友人と食事したりと出社の機会を最大限に活用していて楽しい。 ここでオンライン雑談の意味を補足しておくと、ビデオチャットでの雑談を意味します。技術的トピックから、趣味、近況報告など幅広い話題で雑談ワイワイします。 ↩︎

3月 14, 2023 · Shunya Ueta

2023年の目標

書籍の翻訳プロジェクトを完遂させて、2023 年中には出版されるように努める 見返すと 2021-05-10 からこの企画が始まっている。現時点で一番の山場は終わっており、今は粛々と第 3 者レビュアーからの結果を取り込んで、体裁を整えている。 Apache Lucene のコントリビューターを目指して日々活動する OSS 活動自体に興味はあったが、ドキュメント集成くらいしか出来ていなかったので、コントリビューターを目指しつつ Lucene がどう動いているのかの理解を深めていく PR を作成したり、マージされたなどの定量指標は予想しづらいので、Lucene の深堀り記事を何本かけたかで振り返ってみたい。今年を振り返った後に Lucene の理解が深まっていれば大勝利 今年も SNS に振り回されないように時間を浪費しないために使わない。連絡ツール、告知ツールとしてのみ今年も利用 SNS のタイムラインを眺める時間をやめた浮いた時間で以下のことを行なう。 最低でも月に 1 冊本を読んで、Obsidian にまとめる 英語学習を習慣化 普段の仕事はほぼ英語なのだが、隔月に一度あるチームビルディングでランチを食べている際に以下のような事が 3-4 回ほどありモチベーションが湧いている。 恥ずかしいほど多人数でガヤガヤしている場合の英語が聞き取れない 日常会話での単語がわからない また、毎週開催されるオンラインのチームビルディングランチがあるのだが、そこでも込み入った話題を話せない体験がとても歯がゆかいのも良いモチベーションになっている 同僚が非常に意欲的に英語学習を行っていてそれも良いモチベーションに。 2021 年 強さへの旅 - 運河 の英語学習の習慣化記事が非常に刺さったのでこれを踏襲したい 定量的行動 Anki で単語強化: 1 日 15m English Vocabulary Test: How Many Words Do You Know? で 3748 words ELSA Speak : 1 日 15m Obsidian の日報テンプレに今日学んだ英語欄を追加して日々追記 今思うとこれを Anki に連携すると良さそう 健康面...

2月 17, 2023 · Shunya Ueta

2022年に買って愛用しているもの

恒例の買って愛用しているものの振り返り記事です。 過去の記事 2021 年に買って愛用しているもの #blog 恒例の振り返りです。 南部鉄器製の鉄器 手持ちのテフロン加工の調理器具が剥げてきて寿命を迎えつつあったので、以前から興味があった南部鉄器製の鉄器に挑戦してみた。最初は以下の二つをセットで買った。 岩鋳 揚鍋 16cm 岩鋳フライパン 24cm 結果的に大正解で、このおかげで料理をするのが更に楽しくなった。特に揚げ鍋、揚げ物の仕上がりが顕著に変わり家族から大好評。フライパンも最高に美味しいチャーハンが作れる。その後、鉄製の調理器具が気に入って、卵焼き器も鉄製に買い替えた。 及源 玉子焼き 角玉子焼 この卵焼き器はまだ修行を終えていないので必ず焦げ付いてしまうのが、焦げ付きがなくなってきているのを見るのもまた楽しみ。利用後のメンテナンスがめんどくさいと言われているが、自分は幸運にも面倒くさく感じない性質で良かった。自分が死ぬまで短めに見ても 40 年はあるが、死ぬまでこの器具を使えるというのはいいものですね。3-4 年スパンでフライパンを使い切っては買い換えるというのも嫌だったので丁度いい。 あたりまえのぜひたくという料理エッセイが自分は非常に好きなんですが、そこの茶碗蒸しの回がめっちゃ好きで、中華鍋とせいろで茶碗蒸しを作るんですが、自分でもやりたいな~と惹かれている。だが、中華鍋とせいろが置く場所が我が家には無いので、広い家に引っ越したら挑戦したい… 料理は日常の中で試行回数を重ねられるし、美味しいものが食べれるしでいいことだらけの趣味ですね~。一軒家とかに住んだら七輪とかも導入してろばた焼きもやりたい。 スマートエンジェル イージスジュニア G 生まれたての子供を乗せるためにチャイルドシートを買っていたのだが、車での外出時にどうにも起きに召していないので、買い替えてみたところ大正解だった。(妻の提案に感謝)。このおかげで車に乗った際に子供が鬼のように泣くのをやめて、寝るようになり車で遠出・旅行ができるようになった。 スマートエンジェルは西松屋のプライベートブランドなのですが、どれも品質が高くてかつお値段がマザーテレサ並みに優しく愛用しています。 スマホの車載ホルダー 以前持っていた Anker の車載ホルダーは、子供が分解するのにハマっており、どこかに消え去ったので購入し直した。Anker の車載ホルダーを利用してわかったことは、自分にはワイヤレス充電機能は必要ないし、ホルダー形式も万力タイプで挟むのではなくフックタイプが良いということ。万力タイプで挟む形式は、密着率をあげるためのゲルが剥がれてきてしまい耐用回数が少ないことがわかった。なので、その不満点を解消するために、フック式スマホ車載ホルダー を購入した。完全に蛇足ですが、この系統の商品って Amazon だと有象無象のクローン商品があって、ガワは違うけど、OEM で全部中身同じではという商品しか見当たらないので、良い商品を探し当てるの大変ですね。 Amazon ベーシック デスクマウント シングル モニターアーム ブラック リモートワークが始まった当初は、ダンボール箱の上にディスプレイを置いて、高さを底上げしてたんですが、最近、微妙に高さが足りていないのが気になってきた。日々使うものだからもっと投資しても、良いなと思いブラックフライデーで安くなっていたので買った。首を少し傾けないと行けない状態がなくなり、デスク周りもスッキリして快適。この系統の商品も 10 年以上は余裕で耐えると思うので、もっと早めに買っておけばよかった。 OOFOS(ウーフォス) 腰痛をいかに抑えるかが長期的に快適に働くための大事な要素だと思っている。そのためスタンディング状態で気軽に移れるようにしたかったので、購入。商品の存在を知ったキッカケは同僚が買っていたことで、近くのスポーツショップで試着をしてウーフォスに決めた。リカバリーサンダルは様々なブランドが商品を出してきており、有名なメーカーだとテリックやホカオネオネなどがあるが、自分は足型・触感ともにウーフォスが一番好みだった。去年、スタンディングデスクマットを買ったが、それと併用して使っています。 Software Habitify 習慣化アプリ。買いきりライセンスで、プレミアム版を買った。自分は、サブスクはできるだけ増やしたくない派なのでありがたい。定常的に飲んでおきたい薬(自分の場合は花粉症の舌下治療)や、習慣づけたい習慣行動などを登録している。 1Password 年間プラン 今まで 7 年ほど買い切りプランで生き残ってきたが、買いきりで購入したライセンスが古すぎて、そのライセンスだと 1Password が使えなくなったので思い切って購読形式に移管した。買い切り型は DropBox での同期形式だったが、購読形式は 1Password アカウントによる同期で、DropBox に縛られない同期ができて楽。支払いは、1Password のギフトカードを購入してそこから支払うことで割安に契約した 前述したとおり極力購読型の支出はしたくなかったのだが、1Password にはとても長い間お世話になっているので、応援の意味を込めて契約した。 MargineNote3 技術書のメモを Obsidian で取っていたのだが、取っている最中に自分が行う行動は、以下の二つに大きく分けられる。 コピペ → 構造化 → 頭の中に理解して反芻する コードを書いたり、ノートを取ったりする 1つ目の作業で、ざっと読み込んでいくのだが、PDF リーダーや epub リーダーからコピペをしているときにあれ、めっちゃめんどくさい。こんなにめんどくさいなら、だれか良いアプリとか開発しているのでは思っていた。 その後、Obsidian で PDF マーカーや注釈可能な拡張機能が無いかなとフォーラムを探してたら、MarginNote3 を愛用しているぜという投稿をキッカケに出会った。結果的になんで今まで使わなかったんだろうかというレベルで情報を構造化して読み取るのが楽になった。購読型ではなく買い切り形式だったのも非常にありがたかった。(大事なことなので、何回でも言わせてください) 今の状況を疑って、もっと便利にするにはどうしたらいいんだろうかと考える癖は本当に大事ですね。今までのコピペして、構造化してという時間がもったいなすぎる。

1月 3, 2023 · Shunya Ueta

オンライン開催前提だからこそ可能な省エネ勉強会運営 ~勉強会運営再開してみた~

自分はMachine Learing Casual Talksという勉強会の運営を @chezou さん、 @tetsuroito さん、 @komiya_atsushi さんの運営陣に合流する形で 2018/7 に再開しました。 もともと自分は根底として勉強会運営が好きで、つくばにいた頃から、tsukuba.rb や PRML勉強会などの勉強会運営をしていたというのもある。 詳しい経緯は過去に記事に書いていた。 見返すとなかなかにエモい文章ですね。 Machine Learning Casual Talks #5 を開催しました その後子供が産まれる直前の 2020/05 に12 回目を開催して以降、育児で時間的・精神的余裕がなくなって開催が途絶えてしまっていた。 2021/06 に社内チャットで、 育児で運営が途絶えてしまったんですが、皆さんどう克服しましたか? という質問したら、要約すると @lestrrat さん 燃え尽きてもいいじゃないか by @lestrrat @sinmetal さん 志低く、無くならないようにしようぐらいの気持ちです。 と多種多様な考えを聞けて自分の中でも色々と考えが深まりました。 当時の僕の反応を拾ってみるとこんな感じ 志が低いというのはとても良いですね。存続させるの大事だなぁと痛感してます:relaxed: 僕も学生でつくばにいた頃東京の勉強会は参加できないけど、資料公開してくれるのありがてぇ、そしてこの分野(機械学習エンジニア) に興味あるけどそもそも鶏卵問題で経験がないと参入できないから知見を公開してくれるの助かるなぁという思い出があったなと今思い出しました w 今は実務でバリバリ触れているからこそ初心を忘れてしまったのかもしれないので、情報発信の大事さを今一度噛み締めました で、 2022/02 の現在ふとリアル開催?の時に比べるとオンライン開催ってめちゃくちゃ省エネで開催できるなと気が付きました…! 開催の手間 やるべきことを簡単に洗い出してみます。 共通部分 開催前 登壇者探す connpass 作成 Twitter 告知 当日 Twitter 実況 司会 リアル開催 数ヶ月前 会場確保(自分の場合メルカリの会場を毎回スポンサーとしてお借りしていた)。なぜならメルカリが勉強会会場として高頻度で使われるのでハコを抑えるのが毎回激戦区だった。 スポンサーしてもらうために申請 当日(会社にて) 開催ビルで準備。入場用の道具(入場用、案内用の看板設営、ポスター印刷して看板に挿入) 開始時間 1 時間前から動き出す 懇親会のデリバリー受け取り、配備 会場の音響設備、接続確認 100 個以上の椅子や机を勉強会スタイルに並び替える(これがマンパワーが必要で地味にきつい、これを運営のみんなでやっていた) 登壇者全員の接続確認 懇親会終了後撤収 ゴミなどがちゃんとゴミ箱に捨てられているかの確認と清掃 机・椅子などもきれいに全部拭いて、元の形に戻す。基本的に準備したものをすべてもとに戻していく 9 回目以降は、撤収ボランティア枠を設けて手伝ってもらっていた。確か 8 回目の時に @keisuke_umezawa さんや @nasuka さんが手伝いますよと自発的に行ってもらえてめちゃくちゃ感激した覚えがある(実際は 4-5 人に手伝ってもらいましたが全員は覚えてないです、すみません)。この場面は本当~に良い記憶として残っている。なんか運営していてよかったと思った一番の記憶かもしれない。その後毎回無償で手伝ってもらうのは申し訳ないので、抽選枠ではなく、ボランティア枠と撤収作業を手伝ってもらえると、確実に勉強会に参加できますよという仕組みを作った覚えがある。 21:30 に撤収開始で、終わるのは 22:30 くらい。帰宅は日付が変わるか変わらないかという感じ オンライン開催 前日 配信が問題なくできているかのリハーサル 当日(自宅にて) 開催 30m 前に登壇者にビデオチャットに参加していただき、接続確認 懇親会終了後、そこはすでに自宅。例えば 23 時に終わったとしても、23 時には家にいるこれって凄い。 とオンライン開催のコストは比類できないほど低いことがわかりますね。...

2月 22, 2022 · Shunya Ueta

技術的負債は必要にかられて解消するからこそ大きな価値を生み出すのでは? というお話

最近、技術的負債の優先順位付けとどうやって消化すべきかを考えていた時に、同僚のスーパーエンジニアの方から本質的なアドバイスを聞けたのでメモ。 自分は技術的負債タスクの消化をどうやって仕組み化して、定常的に消化していくべきかを試行錯誤していた。 なぜなら、機能開発と比較すると優先度が低くなりがちな技術的負債タスクを定常的に消化できているチームこそ、短期と中長期の視線を兼ね揃えたバランスが取れた戦略が取れているのではと考えていたからだ。 なので消化できないのは仕組み化がうまくできていないから、どうにか解決できないかなと思っていた。 だが、同僚がくれた言葉で目から鱗が落ちた その技術的負債解消が本当に必要ならやりますよね。 必要でないならやらない、他にもっと重要なタスクがあるなら、そっちを優先するのでいいんじゃないかなと。 本当に必要なタスクならやると優先順位付けするので、直近必要でないと思っている無理して消化する必要はないですよ。 なるほど、これに尽きる。 今までは優先度が低かったとしても技術的負債タスクを消化できていることが良い文化なのではと勘違いしていた。 そのタスクを解決したら何が嬉しいか、どんな価値を提供できるかを常に考えて、優先順位付けを行って抱えている技術的負債タスクの中でも選定して解くべき課題に集中して解くべきだと学べた。 それこそが価値を生み出すエンジニアだなぁ。学び 注)もちろん場合によりけりなので、自分がいる環境での学びです。

2月 1, 2022 · Shunya Ueta